日本産業皮膚衛生協会|日皮協について

日皮協について

ご挨拶

日本産業皮膚衛生協会会長 河合享三  私の手元に一つの扇子がございます。1970年5月16日に、旭化成の池田佐喜男氏、東レの桑島定男氏、長谷川善行氏らと京都奥嵯峨の料亭大はらで会合した折りの記念の品でございます。その席で私は、諸氏から一企業のためではなく、業界全体、ひいては国益のためになるような研究をして欲しい、そのために私の後援会を結成し応援したいとの熱意ある申し入れを受けたのでした。

 そのような大任を果たせないかもしれないが努力をしてみましょう、しかし、私を金儲けに利用するのは困ります、人間尊重を優先させることを業界に望みますと私はお答えしました。諸氏もこれをご理解され、さらに今後多数の企業の秘密を知り得る立場となる私に、秘密の漏洩のなきよう信義を望まれ、これに私も了承致しました。この約束が末永く守られることを誓った証に、扇子に夫々毛筆で署名し、四人が一本ずつ持つこととなりました。箱の裏には、その時会合に呼ばれていた祇園の芸奴さんらにこの約束に立ち合ったことを示すために署名して頂きました。

 ここに日皮協の原点と理念がございます。以後、河合法を軸にその他の安全性試験法も取り入れ、会員企業、関連諸氏の協力により、多くの研究成果を挙げてまいりました。しかし、皮膚は常に新たな危機に直面され続けております。我々もさらなる研鑽を積み、皮膚の安全性の向上を目指してまいる所存です。

日本産業皮膚衛生協会最高顧問 河合享三

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日皮協の理念

 日皮協の多様な活動の中で特に重要なことは技術委員会第1分科会(繊維製品の安全性)、第2分科会(香粧品の安全性)、第3分科会(粘着剤・フィルムの安全性)の研究活動です。日本産業皮膚衛生協会が理念とするのはタテの関係ではなく、ヨコのつながりで、分科会はこの理念を具体化させた活動です。すなわち、異なった分野の研究者が知識をオーバーラップさせ、プロジェクトを組んでいます。そして研究者の質的向上を図ることを念願しています。また、分科会の研究費も毎年助成しています。

 アメリカの月ロケットが天文学・宇宙工学・電子工学・航空力学・航空医学……とあらゆる分野の知識・技術を結集して成功させたように、我々もまた高度な平和産業を育むべく努力を結集したいと考えます。

 また河合法は欧米の実証主義的な皮膚安全性試験法と異なり、日本の実情に適した独自の評価法です。私達は諸外国の研究を貪欲に学びつつも安易にまねることなく、自らの道を切り拓いていきたいと考えます。日皮協の前に道はなく後には必ず道ができると確信して。

 科学や技術の進歩は今日まですばらしいものがあり、これからもますます進歩するものと思います。

 偉くなると、不遜、傲慢、尊大になり威張り、謙虚さがなくなり、その上権威主義、拝金主義が加わり、他人に対する思いやりがまったくなくなります。その結果、おかげさまで、もったいない、ありがとうございます、感謝します、すみませんでしたと率直に自らの非を認めて謝るという言葉が昔ほど、自然にでてくる機会が少なく、ともすれば自分に甘く他人にきびしいSpecialistが増えつつあることを憂えています。Specialistは頭脳です。Generalistは人格です。人格は頭脳より上位であると考えます。Generalistであり、21世紀の日本をシミュレーションし語る人よりも、私は善悪のけじめをつけ、正義感があり、21世紀に日本をどのような国にすれば、世界中の皆のためになるかを、先見性ある見識をもって決断し、実行力があり、多くの人々から信頼と尊敬をされる人物が出現することを心より願っています。

 知識が豊かでも心貧しい人はあわれです。知識の豊かさにおとらず心豊かなGentlemanが一人でも多くなるような社会を、頭脳の進歩に比べて遅れがちな心の進歩にも今後 日皮協は力をいれていきたいと考えます。

 このような理念のもとに歩んだ歳月は、世に理解を求めての苦しい忍耐の時もありましたが、それにも増して一歩前進のたびに信頼を深め、助け合うことへの大きな喜びがあります。

 我が国の平和は、豊かさや武力ではなく、世界中から信頼と尊敬を得ることで実現されると信じてやみません。

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日本産業皮膚衛生協会 〒600-8877 京都市下京区西七条南西野町60 電話 075-312-5575・FAX 075-314-7735> 業務時間:月〜金 午前9時〜午後5時 土 午前9時〜正午